~~~討伐条件~~~
罹患した場合、行動をする前にすぐ誰かに報告すること。
ともしなければ気付かない内に、君の意識は『さぶりみならず』でいっぱいになるかもしれない。
命を持った、『さぶりみならず』という言葉。
白い紙や写真などに突然現れ人の脳を侵食していくカミサマであり、単なる言葉や文字、存在の認知のみでは害はない。突如現れるそれのみが、異常性を持っているのだ。
直接見た際にのみ侵食するため、文字が書かれたものを写真で撮った場合やカメラ越しに見た場合は異常性が適用されない。
また読む人によって言語が変化し、同じ意味の言葉が書かれている。
その性質は、意識によって無意識を生み出す厄介な代物。つまり、無意識的に意識させる『サブリミナル効果』と全く逆の現象が起こるわけだ。
『さぶりみならず効果』には段階がある。
まず、さぶりみならずを認識したという事実をどこか頭の片隅に置いてしまう、寄生段階。
ふとさぶりみならずという言葉で頭がいっぱいになり無意識に立ち止まったり歩き続けたりしてしまう、意識段階。
言動や行動が不安定になり、1日の半分を眠って過ごすようになる廃人段階。大抵、思い出の欠片を紡ぐように語るようだ。この時点で各支部に備え付けられた、監視カメラ付きのスモークガラスの監獄(運搬可)に隔離される。
さぶりみならずにすべての意識を持っていかれ、生きながらも何も認識することができなくなる、植物段階。死亡は他殺以外ほぼ不可能となり、体中に当カミサマと同じ異常性を持つ『さぶりみならず』という言葉が這い回るため、第3支部に隔離される。
1日ごとに段階は進み、廃人段階は10日続くが致命傷を負った際にも急成長し一気に植物段階へと進む。
収容された廃人段階の人間を観察することで、調査段階を踏むことができる。罹患者を救いたいのならば…残酷だが、耐えることだ。
~~~調査報酬~~~
Version.1:関係者の侵蝕を2上昇させる
Version.2:研究データ【0014】解放
Version.3:関係者の侵蝕を1上昇させる
Version.4:コード【意識】解放
Version.5:コード【刷り込む】解放
【報告書】Version, 02/06
【調査員】雨夜鳥志乃紀、日満寺百貫
【記録員】アルマデル第8支部13番小隊所属 雨夜鳥志乃紀
__調査報告________
患者さん達のケアをしました。体をふくのと、マッサージ。関節とかのストレッチと、その他諸々。
心拍数及び血圧も問題なしでした。
ケアの際に、患者さんの体に這っている文字を確認しました。その後、脳内に虫がすくったようにときおり頭の中でざわめきます。
雨夜鳥の能力で治療し、事なきを得ました。