ELS_3477_FRA

孤独のエチュード

Etude la solitude

~~~討伐条件~~~
 当現象を発生させ得るオブジェクトは全てアルマデル第7支部にて管理されているが、民間人などの手によって再び生成される場合もあるため、情報共有用のサンプルが各支部に配布されている。研究する場合はそのサンプルを活用すること。


 一枚の古ぼけた楽譜に記された「etude la solitude(孤独のエチュード)」という楽曲である。3分程度、鍵盤楽器のイ単調のソロ譜。非常にゆるやかな楽曲で初心者でも扱いやすい、ごく簡単な楽譜である。楽譜さえ読めて正しく鍵盤を押す事が出来れば演奏できるだろう。
 それ自体はただの楽譜だが、その旋律を2小節以上が連続して演奏されることによって、その異常性が発現する。その演奏に完璧さは必要は不要であり、また楽器の種類も重要ではない。必要なのは、「演奏者がその曲を演奏している」と認識することである。
発生する異常性で現在確認されているものは以下の三点である。
・演奏中、奏者及び奏者の持ち物、演奏に使用している楽器以外の全てのものがもつ“時間“が停止する。
・演奏された空間のイーコール濃度が一時的に上昇し、その周囲の空間のイーコール濃度が減少する。
・13回目の演奏に臨んだ職員は消滅する。


 時間の停止中、奏者とその持ち物、楽器のみが自由に動くことができる。そのため、時間の停止しているオブジェクトを動かす事は叶わず、また傷付けることも不可能である。演奏を止めれば周囲の時間も元に戻る。
 時間の停止を聴衆は理解する事ができない。演奏に聴き入ろうとしても徐々に感覚がぼやけ、気づいた頃にはその演奏は終わっている。楽曲の鑑賞方法はただひとつ。実際に自分で演奏する、ただそれだけである。
 時間の停止は、演奏された楽曲がイーコールに作用して起こされる異常現象である。イーコールはこの楽曲に何らかの興味、もしくは反応を示しているとも考えられ、また実際に演奏に釣られるようにしてその場のイーコール濃度が上昇している事実が確認されている。
 13回目の演奏で奏者が消える現象については未だ解明がなされていない。演奏中は物質の時間が止まるため、音声記録や映像記録が不可能であり、また筆記記録も不可能だ。消滅した職員がどこへ向かったのか、どうなっているのかは観測できておらず、消滅した職員に持たせていたGPSや通信機も反応が途絶えている。


 研究を行う場合は同室にいる人数は最低限に抑え、浸蝕に耐性のある職員を優先して参加させること。また、職員は演奏した回数を必ず記録し、13回以上の演奏を行わないこと。


~~~調査報酬~~~
Version.1:演奏者の侵蝕を1上昇させる
Version.2:関係者の侵蝕を1上昇させる
Version.3:関係者の追憶を1上昇させる
Version.4:関係者の侵蝕を1上昇させる
Version.5:演奏者の侵蝕を2上昇させる

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__調査報告________
2022/4/18