~~~討伐条件~~~
防壁内のスーパーで販売されている味付け海苔に極稀に混入しており、イーコールの濃度も人体に害がないほどに低く、見た目も味付け海苔そのものである為実際に食べてみるまで発見は基本的に不可能である。発見は困難であるものの、動かないため発見次第捕獲は容易であり、第8支部にてシリカゲル入りの瓶等にて保管しておくことが推奨されている。
AZI_0141_JPN(以下味付海苔)は味付け海苔に類似しているカミサマである。
長期間放置していれば湿気り、ライター等の火器で炙ることで元のパリパリ感を取り戻すが、水に触れれば反対に非常に脆くふにゃふにゃになる等性質も味付け海苔によく似ている。
しかし、〝味付海苔は単品で食べた際は味がせず〟〝この海苔を巻いた食べ物は任意の味に変更することが出来る〟以上の2点が味付海苔は味付け海苔と異なっていた。
初めはメーカーの不良品としてクレームが寄せられていたが、ある研究員のお弁当のおにぎりの味が炊き込みご飯のおにぎりの味に変化したことから味付海苔の存在が発覚。
その後の調査・研究からカミサマだと認められた。
味付海苔によって付けられた味は固定ではなく、同じおにぎりであっても、炊き込みご飯のおにぎりを食べたいと思った者は炊き込みご飯のおにぎりの味が、焼おにぎりが良いと思った者は焼おにぎりの味がした。
味の変化は海苔が直に触れている米以外にも中の具にまで及んだが、包装されている食べ物の包装紙に海苔を巻いたところ、包装紙と食べ物両方に味の変化は観られなかった。
更に研究を進めると、ちらし寿司やソーメンでは味が変化しなかったことから、味付海苔は巻かなければ効果が発生せず、また、変化の範囲は一料理単位であることが判った。
つまり、チーズinハンバーグに味付海苔を巻き、味付海苔の希望をポテチ(薄塩)にした場合、ポテチ(薄塩)味inポテチ(薄塩)味のチーズinハンバーグが出来上がるという訳である。
ただし、同じ皿の上の付け合わせのポテトはポテチ(薄塩)味にはならず、皿に味付海苔を巻いても味が変化することはない。
皿の上の全ての料理の味を変えたい場合、チーズinハンバーグ、ポテト、それぞれに味付海苔を巻く必要がある。
~~~調査報酬~~~
Version.1:味付海苔を一袋(5枚)入手可能
Version.2:関係者の追憶を1上昇させる
Version.3:関係者の侵蝕を1上昇させる
Version.4:関係者の追憶を1上昇させる
Version.5:係者の追憶を1上昇させる
【報告書】Version.1 01/15
【調査員】黒鐘志朗、円零
【記録員】アルマデル第八支部05番小隊所属 黒鐘志朗
__調査報告________
実験記録
対象 味噌ラズベリー納豆丼
AZI_0141_JPNを使用する事で食べれるようになるかどうかの実験
結果
確かな味の変化を確認。
しかし臭いや食感は問題あり。
味と臭いの差による脳の混乱、食べることに対する拒絶反応を確認。
実験中止。
対象が酷かっただけで別のものなら臭いは気にならない可能性はある。
【報告書】Version.2 02/04
【調査員】八百万助六、壱號クローン体01
【記録員】アルマデル第八支部 薬売り 八百万助六
__調査報告________
AZI_0141_JPNの毒性及びその他の性質。
結果
壱號クローン体:01(まるひと)はチャーハン、天津飯、カツ丼。
八百万 助六は混ぜご飯を。
両者ともに美味しく頂き、薬学に長けた八百万 助六も毒性はないと判断。
しかし感想と言えば、混ぜご飯に具材はなく、恐らく天津飯やカツ丼になってくると分かりやすく
ベースは白米だからこそ『ある程度の咀嚼をした後のよう』だと感じるかもしれない。
以上。
ご馳走様でした。