かつて、君たちはただの学生だった。
朝起きて、歯を磨いて家を出て。
授業をぼんやりと聞き流し、放課後を満喫して。
テストに苦しみ喘ぎながら、意中の相手に思いを馳せて。
孤独な夜に浸りながら、昼間の熱を思い出して。
明日こんな日々が続くといさえもしなかった。







これはったものを取り返す物語である







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  • 2022/2/16
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しんしんと降る雪は、いつのまにかそんなもの、最初から存在しなかったように。冷たさも寒気も感じないその雪は、君たちに些細な傷と、小さな違和感を残して消えました。

当該第八区域内に入り込んだイーコールはいつしかじわり、じわりと薄れていきます。
異形化しつつあった人々は元の姿を取り戻し、君たちの体に巣喰っていた侵蝕は抜けて行きます。
風邪の病原菌は、いつしか死んで治るように。転んだ傷の雑菌は殺されて、かさぶたになるように。

熱さに溶けてしまいそうな頭がじんわりと冷やされて、僕たちはほっと息を吐くのです。

世界は治ります。世界は治癒します。
世界は何も無かったように治り、世界は何も無かったように回ります。

世界の元来もっている免疫が、正しい働きをして病原菌を殺したのです。
否、それが、自ら消え去ったのです。
この世界には、それがそれとして生きられる場所がなかったから。
それが、それの持つありのままの願いが叶う場所が、生きて良い場所がなかったから。
それが、この世界の片隅を、ほんの少しでもあいしてしまったから。
それは、自身が病原菌であると気付いてしまったから。



世界に巣喰ったウイルスは、世界の免疫に駆除された。
雪に溶かされた世界が、再びその輪郭を取り戻した。

ただ、それだけのことです。


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・第二章で上昇した侵蝕は1/3に減少します。10を越える場合は10になります。
・減少した侵蝕の数値の数ぶん、追憶を獲得してください。
・侵蝕の上限は再び10となります。
・キャラクターに、以下の状態を付与します。
[能力を使用するロルをまわす度に1d10をふり、1が出た場合、能力が発動しない。]
この状態は、キャラクターが[自身のディスコードの元となる愛憎について言及するロルを回す]ことにより解消します。判定は各自に任せます。
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世界は、徐々に元に戻るのです。
なんだってきっと、いつも通りに。

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